今にこだわってばかりでは進歩がありません。
明日を追いかけるばかりでは夢をはぐくむ余裕がありません。
私たちが見つめたいのは、明日よりもちょっとばかり先の未来。 人々の生活感覚やファッションセンスをほんの半歩ほどリードしながら まだ誰も気づいていない新しい“何か”をプレゼントしたい。
そのための研究活動、地道に、着実に、 一歩一歩進めています。成果はもうすぐです。


衣料、インテリア、産業資材の三本柱をベースにして、まだ 誰もなしえなかったような色彩と風合いと機能性を創造 していくこと。それが私たちの基本的な未来戦略であること は言うまでもありません。とりわけ、私たちが今もっとも力を 注いでいるのは、21世紀のファッション革命につながる かも知れない「アルファ加工技術」の開発です。 「アルファ加工」とは、“時代の感性にマッチしたプラス・アルファの 風合いを追求する”ための新しい技術。お手本がないだけ にその規定も非常に難しいのですが、時の移ろいの中で 微妙に変わっていくファッションセンスを今までになかった ようなファジィな色と風合いで表現する技術、とでも表現したらいいのでしょうか。
そこでは、既成の発想や手垢の ついたアイデアはとても通用しそうにありません。
水洗いによって縮んでしまう綿やレーヨンの縮小率をゼロに 近づける加工法の開発も、緊急のテーマです。これまで は常識と考えられてきたことに対し、異議を唱え、理想の 技術を追求する。こうしたチャレンジ精神こそ、私たちの 研究開発の原動力に他なりません。
医療の分野では、「不織布」に関する染色・加工技術の 確立に大きな期待が寄せられています。不織布とは、いわば 紙すきのような技法で作られた布のことで、これで医療用 の服や寝具などを開発できれば、使い捨て→焼却処分を 通じて院内感染などの深刻な問題の解決に貢献する ことができます。
一方、色彩の分野では蛍光塗料関連の開発がポイント になりそうです。蛍光塗料の定着技術はテトロンについては 完成していますが、残念ながら耐久性に問題があります。 ナイロン、およびその他の素材開発も含めて、鮮やかな 色彩をファッションに取り入れていく研究は今後ますます 比重を高めることでしょう。